当時は1学年7クラスというのが普通で、私は7組、友達は4組だった。

当然といえば当然なんだけど、7組はなんでも端っこ。

教室も、そして―靴箱も。

私は人気のない7組の靴箱へと向かう。

ぽつん、と他のクラスと離れているそこは、人気がなく薄暗く―まるで世界から取り残されたみたいだった。

ふう、と小さく息をつき、自分の靴箱を勢いよく開けて履き古したローファーを取り出す。

―そのとき。

「あの…」

私の背後から、突然声が降ってきた。

ためらいがちな声。

今のは私に向けられた言葉なのだろうか?

一瞬悩んだのちに振り返ると、そこには1人の男の子がいて―まっすぐに私を見つめていた。