「もしさぁ~、普通になりたいのなら、もっと形から入ったらどお?」


「え?」


「なんかぁ、流行の髪型にするとか、あかねさんみたいな? うん、ムリに背伸びしなくたっていいんじゃない?」


(つまり私の髪型がダサイっていいたいわけ??)


イラっとしながらも、さえは微笑をくずさない。


「背伸びなんてしてないですよー。 人と違った物が好きなんです」


「でもさぁ、国枝さん、結構バリバリ仕事するタイプで、人と話さないジャン? 今も黙々と仕事してたし」



正義豆知識
その6


しかも勝手に決め付ける。



(いや、アンタと話さないだけだし)


「拓也くんと話しているときとか、もしかしたらムリしてるんじゃない? あの人よく喋るしさぁ~」


「・・・でも楽しいですから」


「でもちょっとあの人(拓也)も若い人に混じりすぎでしょ?」