「さえちゃん、奥の席に座ってるね」

先に会計を済ませた春海が言った。

「あ、うん」


春海は甘いものばかり。 チョココロネとアップルパイだった。


「その飲み物は?」


「うん、黒豆シェイク」


(え~!)

言葉には出さなかったものの、さえはビックリ。


「甘党?」


「そうでもないよ。 なんかおいしそうだと思って」


(え~!!!)

理由が理由なだけに、春海はアホだと思った。


「でも、ちょっと甘くて気持ち悪くなってきたぁ」


「そーだよー、どれか辛いのと交換しようか?」


「うん、そうさせてもらうよ」


春海の大バカぶりはまだまだ続く。