むかし むかし。 正義の父親が、職場でパソコンを導入し始めたために、機械になれようと「仕事だから」とはりきってマイパソコン・ノート型を購入してきたときの話だ。



「俺はパソコンのプロフェッショナルや~」



そう、にやにやしながらノートパソコンを触る。 何度も何度も、パソコンのラインを触りまくる。 



「んん?」


「ちょっと!」



最終的には無理やり閉じたふたをこじ開けようとした父親に、母が「ココであけるのよ」って、あきれたように言い、電源をつけてやると



「そんなもんしっとるわ!」



と苦しい抵抗をする。



そしてさらに話は続き、インターネットにつなげるためにパスワードを入力するときだった。



「えーと、パスワードは?」


「ココの数字を入れて」



母はパスワードの書かれた紙を父に見せると、彼はキーボードに顔を近づけさせ、「1・4・7・・・あれ? Zはどこや??」と、口に出しながら、人差し指でゆっくりと入力していった。 そして悲劇はこの後起きる。