私は、
部室の前で大きく深呼吸した。

ドアの取っ手を回す手が
かすかに震えてる。

心臓はもう、
口の辺りまで
せり上がっていると思う。

だって・・・

どっきん、どっきん。

心臓の音が耳のすぐ側で
聞こえるもの。

「開けなきゃ、前にすすめない!」

私は、
じゅもんのようにつぶやくと、
思い切ってドアを開けた。

「よぉっ」

部室の中で、
私に手を振り笑いかけているのは・・・

一平???