一平の告白のお膳立て、
うまくいきそうじゃないか。

そしたら俺は
約束を果たせるわけだし、
結果オーライ・・・だろ??

おかしい!!

心に霧がかかったみたいに、
もやもやが広がる。

「翔平??
人のこと言えないんじゃない??
翔平の方がキョドってるんだけど??」

沙南がニヤニヤしながら俺を見てる。

こいつ!人の気も知らないで!!

「お前じゃないんだから、
キョドってなんかないし!
それより、ウチも今回は
セレモニー担当じゃないんだ。
だからさ、
バーベキューの途中で抜けて、
テニス部の部室に来てくれないか??」

俺は、勢いにまかせて早口で言った。

深く考えるな、翔平!

俺は、
一平の告白のお膳立てができれば、
それでいいんだ。

「えっ、う、うん、いいけど・・・??」

沙南がワケを求めてる。

でも、俺はそれ以上は言えなかった。

一平が部室で待っているんだって、
言えなかった。