突然、
奈々美にそう言われて、
私はことばにつまってしまった。

「くすっ。その目。
図星でしょ。」  

奈々美は、
くすくす笑いながら
ゆっくりとブランコをこいだ。

図星・・・ その通りだよ。

奈々美、気づいてたんだ。

私が祥平を好きだってこと。

「うん・・・好きだよ。」

きいっ、ざっ。

奈々美は、
ブランコを足で止めると、
すっと、私の前に立った。

「やっと認めたね、沙南。
私、ずっと前から沙南の気持ち、
知ってたよ。
知ってて・・・ 祥平への手紙、
沙南に頼んだんだよ。」  

奈々美・・・

私の気持ち、知ってて・・・