はあっ?  

予想外でしょ。

沙南に告ったのが、
一平だってぇ~?

「そしたらさぁ~、 沙南が
『ごめん、放して』
って一平に言って。」

郁美の話を継いで亜由美が続ける。

「一平のキモチには応えられないって。」

それから沙南は、
部室を飛び出して
どっか行っちゃったらしい。

そりゃそうだ。

沙南は、
告白の相手は祥平だって
思ってたんだから。

違う相手から告られたって、
困るだけだもんね。

しかも、相手は祥平の親友だし。

「で、羽瑠は?」

優衣のことばに二人は、
びくっと肩を震わした。

二人とも、
ごくりとつばを飲み込んで、
深呼吸を一回。

それから、
亜由美、郁美、亜由美、郁美で
かわるがわる話し始めた。

「羽瑠が・・・」