「しょっ、祥平!!
はぁ、今日、部活っ、終わったら、
ちょっと、はぁ、顔かして。」

私は、ラケットを持って
部活に行こうとしている祥平に
声をかけた。

『祥平が部活に行く前に、
つなぎをつけておかないと!!』

って思って、
授業が終わったらダッシュで
祥平のクラスまで走った。

祥平のクラスは3階の左端。

私のクラスは、2階の右端。

『おんなじ3年なのに、
このクラス配置は何~!!』

って心の中でぼやきながら、
私は走った。

「なんだよ、サナギ。そんな汗だくで。」

息も絶え絶えで、
ぜぇ、ぜぇ、言いながら
話している私に祥平は、
笑いながらそう言った。

『あぁ、やっぱり、
カッコいいんだよね、こいつってば。』