しばらく百面相を続けるカズタカ君を見ていた。



「カズタカ君?」

「あっ、すみません!
じゃあ兄貴とかでも連れて…」

「うん。わかった。」



必死すぎておもしろい。



「あの、シズクさん。」

「なに?」

「…彼氏、いますか?」

「クスクス…。いないよ。」



カズタカ君はあからさまに安心した表情を浮かべた。

わかりやす。



嘘がなくっていいな。





「じゃ、またね。試合楽しみにしてる。」