「本当、シズクは頑固だな。」 「なんで、」 「シズクのことまだ好きだから。 でも安心しろ。また付き合えるとか思ってないから。」 ミドリ君はずるい。 私の揺さぶり方も知ってる。 「シズク、逃げるなよ、現実から。」 182センチの長身と鋭い目付き。 初対面なら絶対に怖い。 けど、私はこの人の温かいところをたくさん知ってる。 だから、頭にぽんっとのった大きな手に安心するんだ。