「え、あの人ミドリさんの知り合い?」

「あー…族繋がり。私のいとこでレイジって言うんだけど、あの人がミドリ君の前に黒楼の総長だった人なの。」

「なんか濃いね。」

「まあ…ね。」



ナオさんはお茶を煎れに部屋を離れていったので、私はカズ君をつれてお母さんの正面に座った。



「シズク、見ないうちに大人の顔つきになったねえ。」

「まあね。お母さんも元気そうだね。よかった。」



久しぶりすぎてぎこちない会話をみんなが見守ってくれている雰囲気。

緊張する…。



「お隣の人が?」

「そう。今お付き合いしてる人なの。」

「はじめまして。シズクさんとお付き合いさせていただいてます、能代和貴です。」

「まあ、お若いけどきちんとした方ね。さすが、ミドリ君のお墨付き。」



お母さんはニコリとミドリ君に笑いかけた。