悠里は天野を見つめ、そしてこちらへ近づいてくる文弥と絢音を見た。

……そうだよ、さっき自分で言ったんじゃないか。

2人をちゃんと見届けたい、

そうでなければ自分は天国に行けないのだ、と。


まだ見てもいないのに、あれこれ考えるのは馬鹿馬鹿しい。
自分可愛さに、ついうっかり見失いかけた。

……もう大丈夫だ。

何があっても

最後まで見届ける。


文弥と絢音は、一軒の店の前で立ち止まり、ここにしようかと言って店内に入っていく。

「…行こう」

悠里は天野を連れて、2人の後に続いた。