「…いきなり、飛んだね」

悠里は苦笑しながら隣を見ると、案の定天野も首を傾げて笑っている。

「今のはわたしが操作したわけじゃなく……リモコンが自分の意思で映し出したみたい」

リモコンに意思があるのか、と可笑しくなったが、今自分は天国の駅にいるのだから何も不思議なことではない。

「リモコンが、悠里くんにこれを見せたかったんだよ。……ってことは、多分かなり大事な映像」

天野の表情が、真剣になった。
悠里も笑うのをやめ、顔を引き締める。