「……天野さん」

悠里は改めて、天野に向き直った。

「俺、まだ天国には行けない」

こんな2人を見たかったんじゃない。

悠里の“未練”はまだ解消できていない。


……ずっと一緒に居た、悠里にだけわかること。

あの2人は、


「文弥と絢音を、ちゃんと見届けたい」


今でもきっと、想い合ってる。