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「うーん……なんか、この後そのまま自ら命を絶っちゃったんじゃないかと思うくらいの萎れ具合だったね」

天野はため息をつくと、リモコンを降ろしてベンチに腰掛けた。

映像は消え、もとの草原と白い駅の風景に戻っている。

悠里は黙って、その場に立ち尽くしていた。

「……深く考えすぎじゃないかな。文弥くんも絢音ちゃんも、悠里くんが居なければ良かったなんて思ってないよ。友達思いじゃないの、3人の関係を第一に考えてくれて」

「……俺は」

おもむろに、悠里は口を開いた。

「本当は言いたかったんだ。……俺のことは気にするな、って」