……でも結局。

悠里は言っても言わなくても、どちらにしろ傷ついた。

文弥だって、絢音のことが好きだった。

でも文弥は、悠里を取った。

3人の関係が壊れないように、これからも3人で楽しく過ごせるように。

ずっと3人が変わらず笑い続けられるように。


……悠里のせいで、文弥は自分の気持ちに蓋をしたのだ。

悠里が絢音を好きになったせいで。

悠里が、友達だったせいで。



そうして悠里も傷ついた。

自分がいるからいけないのだ、と。