どうして、あんなことを言ってしまったんだろう…

確かに自分勝手って思ったし、私や佐和子のことを考えた行為ではなかったけど…


色々気遣かってもらったし、優しくしてもらっている。

怒るほどのことじゃなかった…

でも、本当にイライラというか、ガーって怒りが溢れて、どうすることも出来なくて…






「いつまで笑ってるの?」
「だって‐。あはははは!!」

先程のことで反省して色々考えていた那佳の横で、佐和子はずっと大笑いしていた。

スカルの所から逃げるように戻ってきた那佳を不思議に思った佐和子。
その那佳から佐和子は全てを聞き、笑い出し、今に至る。


「那佳は自分勝手な人嫌いだからね‐。」
「うん。」
「あはははは!でも、キレるなんて、らしくないね。」
「私だって驚いてる…」

大きなため息を吐いた那佳は、ソファーに背を預け、力を抜いた。
そんな那佳を横目に、お茶を飲む佐和子。


「那佳の前世ね‐。あたしの前世は何だったのかなぁ?」
「人事だと思って楽しんでるでしょ?」
「そんなことないよ!純粋に思ったの。」
「でも、容姿が同じだって言われても、世の中には自分と似てる人が3人はいるって言うでしょ?それが、宇宙だと何倍になるのかって思うし…」
「思うし?」
「絶対人違いだよ!」

ソファーから背を離して力強く断言した那佳。


「ん‐、そうかもしれないけど…。スカルは王子様みたいだし、前世とかロマンチックだし、考えてみたら、何だか良くない?」
「…何が良いの?」
「だって、那佳の前世の…えっと‐…」
「アリア。」
「そう!そのアリアを凄く愛してるんでしょ?那佳のことも大切にしてくれそうだし、あたしは愛された方が幸せなんだと思うんだけどなぁ。」