直也が手を動かすから、百面相みたいにアタシの顔が動く


直也が笑って


アタシも笑った






「直也だよ」




「何が?」

「アタシの好きな男…前に聞いたでしょ??」


指先がアタシの下唇をなぞる



「直也だよ



直也が、好き」







「はじめて言われた」







言わなかったっけ?


あれ?言ったことない??






「はは……やば……」

力なく笑った直也の顔が更に近づいて、唇が触れた