「なんだよ、悪かったとは思ってるけど、お前の方が罪は重いぞ」


罪??


「寺野が言ってた他の女って真田のことだろ??」

「たぶん」

「俺は真田とデートなんてしてねーぞ」



「名目が買出しでも、腕組んで歩いてたらさ……」



「腕なんか組んでたか??」



気づいてもないの??



「真田さんは直也のことが好きだから…」


「たとえそうだったとしても、俺は真田とキスなんかしねーし」


「あれは!…目を塞がれて不可抗力だったっていうか…」

「はあ??」


言い訳は、ますます直也の機嫌を損なってしまったらしい


「ごめん」


あやまってうつむくと、体をズズッとひきずられて、ソファに座る直也の足の間にはまる


両手でアタシの顔を背後から挟んで、上向きにされた


あごがのけぞって、直也の指先が喉もとをスッとなでる


「謝っても許さねえ」