ブーツを脱いでいるから、今度は見上げなきゃいけない


沈黙が全身にのしかかる


「部活のクリスマスパーティは??」



そう言って電気のスイッチを押すとバチンっと大きい音がして

一瞬明るく光ると、消えてしまった



そういえば……電球切れそうなんだった…


……このタイミングで切れた??


「替えの電球のストックは?」

「ああ…買い忘れた」


ため息をついた直也が電気を操作すると、豆電球が点灯する


薄暗いオレンジ色に部屋が照らされる



直也がキッチンに向かって歩きながら話す



「さっさと抜けて帰ってきたけど、お前いないから寝てた」

「そうなら、そう言ってくれたらよかったのに」

「でかけるなって言っただろ??」



そうだけど、だけどね



「でかけるなって言ったけど、早く帰ってくるとは言わなかった」