シャッとカーテンが開いて着替えた寺野が出てくる

真っ黒のシャツをいい感じに着こなしてる


「どうどう??」

「ああ~~、うん、似合ってる」

「かっこいい?」

「ああ~~、うん」


返答に困りますが


女の店員さんが来て「どうですかぁ??」なんて猫なで声を出した


「いいっすね」


寺野はそう答えて再び試着室に消える


店員さんがアタシに振り返って「彼氏さん、素敵ですね~」なんて世間話をはじめた

「いや、彼氏じゃないです」

「え??そうなんですか~~?お似合いなのに」


あっという間に着替えた寺野が再びカーテンをあけた

それに気づいていない店員さんがさらにアタシに言う


「じゃあ、今日のクリスマスデートで発展するといいですね」


アタシは苦笑い


「ほんと、お姉さん、もっと言ってやってよ」


そんな寺野のセリフに店員さんは振り返ると、両手を合わせて少しテンションをあげて言う


「さっきの黒のシャツにも合いますね~~」


寺野は今度はきれいなラインのパンツを履きこなしていた