――月日は巡りめぐって、体育祭当日。
「なんでだろ~~(泣)」
「まぁまぁ。本当にゆうゆの運命の相手だったら、また会えるよそのうち」
校庭脇の応援席。
あれ以来、咲はなぜか冷たくて、さらに雪くんと一度も会えず、テンションは下がりぎみ。
「花音~~(泣)」
「会いたいなら教室行けばいいじゃん」
「だって何組か知らないんだもん」
「8クラス全部まわれば見つかるよ」
「……めんどい」←オイ。
「てか私、雪原と中学同じだったからいろいろ知ってるよ♪」
「え!?」
「雪原、自分じゃ気づいてないけど、モテるからね……」
「やっぱり!」
「あと天然っ」
「え!?ナニソレ可愛い!萌え!」
みんながわいわい応援してる中、あたしは別の意味で盛り上がり中(笑)
「うるせーよ、ゆう」
あーホラまた。
せっかく人生初のリアル恋バナしてたのに、邪魔が入る。
「なんなの咲~、ていうかなんで最近冷たいの?夏だから冷まそうとしてるの?」
「アホ」
「元からだもん!」
「……もう勝手にしろよ」
「何が?」
「イケメン王子とやらとぬけがけでもかけおちでもしてりゃいいだろ!」