……とは言っても、練習があるのは放課後くらい。
午後4時、授業が終わったあとに校庭に集まった。
……けど、先輩なんてちらほら見えるだけ。
ていうかぶっちゃけどれが先輩なのかわからないという。←
「あたしのイケメンは~~!?(泣)」
「お前のじゃねえけどな」
あぁもう、
イケメン全然見つからないし、
暑いし、
花音は習い事とか言って結局帰ったし、
となりにいる咲はなんか冷たいし……
「もういやだ!全部やだ!」
「は?何が」
「咲もやだ!」
「俺!?」
「だってなんか冷たいもん!あたし今日はエロ本隠したりなんかしてないのに……」
「別に…それは……」
「うわぁぁぁぁん!!」
「おま、マジ泣き!?」
そうやって咲としゃべって30分、
この暑さの中、これ以上外にいるのは無理ですハイ。
委員様がリレーのスタートの位置等々を説明してる間。
もう夕方なのに蒸し暑い。
ろくに水分補給もせず、乾いた土の上で、優由はただいまとてつもなく、
……具合悪い!!!!!
「あぁ……うぐっ……さ、咲……」
必死に助けを求めるものの、
「演技の練習?それで仮病使ってサボるつもりだろ」
と信じてもらえず、どこかへ行ってしまった。
……見捨てられた?
……あたしの日頃の行いが悪いから?そうなの?
だったら神様ごめんなさい今だけは救ってください……死にます……。
「だいじょうぶ?」