「お?そうか。和泉!ご指名だ」
「……んぁ!?」
寝てた咲。名前を呼ばれて慌てて起きた。
ごめんね!
咲をチラと見て、目が合ったのでペロッと舌を出しとく。
バカな咲は地味にわかりまへんと言って先生にぺしっと叩かれていた。
さてさて二次元へっと。
ていうかこんなマンガみたいなイケメン、実際いないよね~~。
マンガみたいな恋したい!
あ、ていうかもうこの王子様に恋しちゃえ!!
主人公=あたし!
=この押し倒されてんのはあたし!
『やめてくださいっ私…こういうの初めてなんで……』←マンガのセリフ
吐血しそう。
「それ面白いでしょ~?」
と花音に話しかけられ、現実に戻ってくると、まわりがざわついてて、先生もいなくなっている。
「あれ、もしかして授業終わった?」
「そだよ~」
いつの間に!
じゃあ帰ろ~。
ゲームとお菓子だらけのカバンにマンガを詰め込んで、
「このマンガかなり面白いね!恋したくなる~~!」
「お、ゆうゆもリアルで恋したいとか思うんだね!」
「いや、さっきまで王子と恋してたけどね」
ガクッ
大げさにガックリうなだれる花音。
「え~。リアルに恋しようよ~!イケメン探し手伝うからっ!ね?」