「……で、なーんでこうなってんの?」
30分後
今のあたしの格好はと言うと
中臣に渡された短いカツラにあたしの長い髪を隠して被って、
中臣に指示された通りのカジュアルな格好
あたし的にはただ髪型が変わったってだけなんだけど
「流石ですね実央さん。カツラを被っただけでここまで完璧な男子になれるなんて。」
キラキラとめっさええ笑顔の中臣
そう、
中臣に言わせればあたしは男装っつーね
つぅか……
「悪かったわねっ!カツラ被った“だけ”で完璧な男子になって!!」
“だけ”を強調
くっ……
貧相な胸で悪かったな!!
服の下にはサラシとかも巻いてないし潰してもない。
確かに服からの凹凸もないもんっ!!
でもでもっTシャツもパーカーもでかめだしっ!!
ジーンズもダメージ加工だしっ!!(あ、これは関係なかった。)
「これで誰も実央さんなんてわかりませんね。」
ええっ!!
バレるって絶対!!
あ、いや中臣はバレないだろうけど