ハァッ、と息を弾ませて二階に上がると資料室の前に大学生グループが固まっていた。




あれ?
でも1人足りない……




グループの中に中臣もいたのを見つけた。




「中臣?何が……」



「来るな!」




中臣があたしに気づいてあたしの目の前に来て、その視界を遮った。




でも遅かった。




「……な………」




その光景に、絶句した。



あまりにも非現実的な光景




だけれども現実に起きている光景




「な、に………」




足がすくみ、その場に立ち尽くす。




膝がガクガクと音を立て震える。