次の日、
事件が解決したので、図書館は開放する事になった。
でもやっぱり、
事件があったせいで
今日は一人も図書館に来なかった。
あたしは受付のカウンターのパイプ椅子に座りながら、
ぼーっと玄関を眺めていた。
「…何やってんのよ」
そう、独り言。
中臣が来ない。
あたしよりいつも早く来ていたアイツ。
今日に限って、来ないんだ。
もしかして、もうずっとここへは来ない?
カウンターに顔を付け、ため息を着く。
ガーッ
玄関のドアが開く音
バッ、と起き上がって見れば
「ハーハハ!
轟君!私だ私!!」
そこには見たくない顔が。
無視。
「あぁあ冷たい!!」
もー何の用だっつの。
「実はだね、君達何故か途中で帰ってしまっただろう?世話になったし礼を言おうとね‥だが、中臣君がいないじゃないか。」
「さぁー?
アイツなら今日は来てないみたいですよ?」
『は』を強調したのは悪意。
「致し方ないな。中臣にもよろしく言っておいてくれたまえ。
それから、前田容疑者の家からルミノール反応が出た本が見つかったよ。その本はしばらく署の方で預からせていただくよ。」
うざみんが意外にもテキパキ言う。
あたしは頬杖しながら聞いていた。
「‥それから、動機の件だが……」
!
頬杖してた頬を離して、うざみんを見た。