疑問を露骨に顔に表してたら、中臣が言った。
「僕は帰りますけど、実央さんは?」
今、資料室に戻っても気まずいし‥
「……帰る。
翔ちゃん心配だし。」
「カエデに預けてますし平気ですよ。アイツ女と子供には優しいですから。」
何故かそのまま、手を引かれて帰る。
中臣の言葉に、あたしは前々から思っていた疑問を聞いた。
「中臣と相楽君って仲良いよね?」
「‥仲が良いって言うより、従兄弟同士ですから。他の人よりかは親しいかと。」
……
「中臣。ワンモアプリーズ!!」
「従兄弟同士ですから。あと発音はこうです。One more please」
ええぃ。この際発音はどうでもいいって突っ込みはよそう。
「従兄弟同士なの!?」
「えぇ。母方の方ですから苗字が違うんです。」
はぁー‥
でも、なんか納得。
中臣の、眼鏡を外した素顔は、中性的な顔立ちで、
相楽君と少し似てるかも。
性格が違いすぎて全然わかんないけど。
「ちなみに敬語口調なのは、周りに年配の方が多くて、自然とこうなりました。」
「はぁー‥。」
なんか驚くよりは感服?