その言葉に、中臣は口角を上げた。
「そう。
沢山の本があるから、ここが殺人現場として選ばれた。」
沢山の本がなければできない犯行なのか。
「ここ、資料室には一階にある小説などの本よりも、厚く硬い本がありますね。」
おー、そうさ!
だから中臣に投げられた本は痛かったんだよな!
「厚さがあると言うことは、それに合う重さがあると言うことです。
勿論、一冊の本だけではそれ程重いわけではありませんが何冊か重ねれば、人1人分の体重になると思います。」
中臣は本棚から本を抜き取り、窓枠に本を置き、重なった本にロープを括る。
そして窓枠から、
本を落としたー‥