「だけど事件がおきたあの日、窓は開いていたがこそ、カーテンは閉まっていた。」
「で、でも!
その子が今回だけし忘れたかもしんないじゃない!!」
水川さんが言う。
確かに、あたしもあんま事情ないんだよね……
だけど中臣は顔色一つ変えず返した。
「習慣と言うのはなかなか消えませんよ。ホラ、高一から高二に変わって一年の教室に行ってしまうとか。」
「「あるある!!」」
うざみんも思わず納得してる。
あたしは慣れるまで一週間はかかる。
したら中臣はこっちを見て意地悪く笑っていた。
『お前いつか殴る。』
『出来るものなら。』
目線同士の会話。
「実央さんが習慣としている事をやり忘れる事は確率的には低いと思うんです。」
そう言われれば不思議と出てくる自信。