事件が起こった資料室に入る。
「皆さん、この窓のレールに被害者である遠藤さんが首を吊って死んでいましたね?」
中臣は窓の方に寄る。
あたし達は中臣をと向き合うように
1mほど離れた場所にいた。
中臣は全体を見渡す。
そしてあたしの方に目線を逸らす。
「実央さん。
あなたは毎日資料室に来て何をしてます?」
「え、えっと……」
中臣に前に言ったとおり……
「窓とカーテンを開けて、空気の入れ替えをするけど……」
けど、それが関係あるんだろうか。
確かに、事件当日は閉まってたから……
「そう、実央さんは習慣としてここの窓とカーテンを開けていた。
勿論、事件当日も。」
あたしはコクン、と頷く。