それから。
ぽつり、ぽつりと話す私の言葉に煉はひたすら黙っている。
「…で、さっき貰った手紙でラスト。以上、終了!」
話し終えて、漸く煉の方を向くとタイミングを合わせたように煉も振り返った。
煉の目には怒ってますという文字が見えて、私は煉の言葉を待つ。
「美姫」
「…はい」
「怪我、してないんだよな?」
「してないよ」
「昨日、グズったのはコレが原因か」
「…うん」
はあ、と煉のため息を吐くのが聞こえた瞬間、煉に頭を撫でられ、腕の中に抱え込まれた。
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