解決したら笑って煉に報告して、軽く怒られて終わりにしようと思ってたけど、そうもいかないみたいだし。
怒られるならこの場合、早い方がいい。
ぜっったいに、今の段階でも盛大に、それはもう盛大に怒られるんだけど、ね。
煉は傷付けられる事を嫌う。まあ、好きな人なんかほとんどいないんだけど。
煉は私が煉絡みで傷付けられるのを何回も見てるから、それ関係に関して幼なじみという枠以上に心配する。
「怒んない?」
「それは無理。美姫がそうやって訊いてくる時点で俺が怒る内容なんだろ」
「…じゃあ、なるべく怒んないで」
善処する、と言ってこちらに向き直った煉に苦笑して私は煉に反対向いてと言う。
煉の背中に寄りかかって、海水に取られた体温を取り戻すように煉の体温を感じる。