「ええー、差別だ」
「差別じゃない。自分の能力考えろバカ」
「こーんなか弱い女の子相手なのにー」
「か弱い女の子ならそもそも勝負挑んでこないだろ」
勝った時の報酬は?と訊かれて、沖縄から帰って1週間の夕飯作りと答えると煉は露骨に嫌な顔をした。
そんな嫌な事を私は普段やってるんだよ、と言うと渋々頷く。
「煉は何がいいー?」
あんまり難しいのは拒否権有りね、と笑いながら訊くと煉はにやりと笑う。
あ、この笑顔危険…!
「美姫が最近隠してる事について訊くから」
その台詞に一瞬身体が怯む。
「それずるい…」
「なら勝てばいいだろ」