「“幼なじみだから仲良いのは当たり前”とか言うんでしょ」


うっ…鋭い。てか慣れてる。

嫌な笑みを浮かべる2人から目を逸らすように隣にいる煉を起こす。


「れーん、着いたよー」

「…ん、着いた?」

「うん、起きて。しゃきっとする!王様の出番だよ!」


車降りたら、王姫としての態度に変えなければならない。

こーんな、普通の男子高生じゃ駄目なんです。


「眠い…」


欠伸をしながら、紅茶の残りを飲み干す煉の横で私は手早く身だしなみを整える。

大丈夫、崩れてない。


「じゃあ、行きますか!」