「カット!」 プロデューサーの声が響き渡る。 「…律萪ちゃん、もうちょっとこう…恋した感じ、出せないかな?」 「…すみません…。」 …何度やっても気持ちのいいOKが出ない、洵と芹葉の付き合いはじめのシーン。 …このままじゃ、なかなかOKなんてもらえそうにない。 「…まぁ、頑張っていこう。予定にはまだ余裕があるから、また明日からにしよう。」 プロデューサーの指示で、今日は終了となってしまった。