2時間近く話し込んどいて
“ちょっと”?

そんなわけはないでしょ。



「え……な、何よ?

コンクールとかイベント
とか――そーゆーのじゃ
なかったの?」



愚問と思いつつもやっと
そう問い返す。



昨日そんな予測をしてたん
だから、その通りだったら
話せない理由なんてない
はずだけど。



あたしがジッと見つめ
てると、爽介は困った
ように目をそらした。

そして、



「イヤ、そーゆーのじゃない。

違うけど――…」



そこまで言うと一旦言葉を切る。



そして逡巡するように黙り
込んだ後、思い切った声で、