……しおり?


これって、結城くんの!?


声をかけようとして顔を上げると、結城くんは電車を降りた所だった。


これってチャンスなのかな。


思い切って……


話しかけてみよう!




「あのっ!ちょっと待って下さい」


まさか“結城くん”って言うワケにもいかず。


とりあえず、そう叫んでみた。