……恋愛小説オンリーって事は、結城くんにはナイショだけどね。


「まぁ、でもその気持ちはオレもわかる」


「えっ、悪っぽい人がカッコよく見える!?」


結城くん、見た目悪くないんだけど……実は隠れファンだとか?


「いやいや、そーじゃなく。

推理小説って、普段体験できない事見せてもらえるしな」


確かにねぇ……。


「殺人事件が身近でバンバン続いたら、怖すぎだよね」


「まぁそーなんだけど。人間像とか、色々探りながら読んでるとすげー楽しいし、没頭する」


なるほど……。


だから毎朝結城くんは……あんなに集中してるんだ。