「そう……って?」


「彼女がいんのに、他の女も気になるヤツなんか、この世にたくさんいんだよ。

自分の事好きって言ってくれるヤツなんか、特においしい」


「嫌な言い方……」


「でも、避けてきたっつー事は、結城は真面目なんだって。

光をこれ以上苦しめたくないって思ったんじゃねぇの?」


徳ちゃん、わかったような事言う~。


「そうなの……?」


「多分、そう。つー事で、しばらくはコンクールのレッスンに励めるよな?」


徳ちゃん、ニンマリ笑う。