『私なら、結城くんに今の彼女みたいな思い、させないのにな』


なんて……。


これじゃまるで、オレじゃん。


菅沼さんがオレを好きだって言ってくれて……


すごく嬉しかった。


だからあの時、


思わずバスから降りて、


菅沼さんの手を握った。


本当に、あのまま二人でどこかへ行ってしまいたいって


そう、思ったんだ。





だけどさ、よく考えたら……


オレの気持ちは宙ぶらりんなままで。


氷上さんがオレにしたような事は


絶対に自分はしたくない……。