「結城くん……。今から言う事、黙って聞いててほしいんだ」


結城くんはちょっと驚いた顔をして私を振り返る。


「私ね。高校に入って、同じ車両に結城くんを見つけた時……すごくドキドキした」


「え……」


「多分、一目惚れだったんだと思う。それから結城くんの性格想像したりしたんだけど……

ホントに思ってた通りの人で、こうやってでかけられるなんて、その時は夢にも思わなかった」


「…………」


結城くん、私にこんな事言われても困るよね。


迷惑かけて、ごめんね。


だけどあとちょっとで終わるから……


もう少しだけ、我慢してね。