「だいじょーぶ?結城クン。もしかして、二股とか?」


「ふたっ……なんでそーなんだよ。菅沼さんとはもう出かけたりしな……」


あ……。


そうだった、音楽祭一緒に行く約束したんだっけ。


まぁ、女友達と出かけた事とかあるし、あんま特に意識してなかったけど。


そん時は彼女いなかったし、


これって氷上さんに対する裏切りか?


あんなに嬉しそうに笑ってたし、今さら菅沼さんの誘い断るのもな……。


氷上さんには、一応話しとくか。


氷上さんも大学内の友達、同じグループに男も数人いるって言ってたし、


そういう事でぐちゃぐちゃ言わないとは思うけどな。


「さ~て。オレ、菅沼さんと小説選んでこよっと」


緑はニコニコしてまた菅沼さんの元へ。


……全然懲りてねぇな。