とりあえず、十夜のお祖父さんにもお父さんにも会ったことだし
「十夜、あたしそろそろ…」
あたしが次の言葉を言おうとすると、
「かえ……ムグ……!?」
十夜にその大きな手で口を塞がれた。
「…んむ~~っ」
大きな手はあたしの鼻まで塞いでしまって苦しくてあたしはバタバタと暴れる。
「悪い…っ」
気付いた十夜も慌ててパッと離してくれた。
「……ぷは…っ!なにすんの…っ!?」
苦しくてはぁはぁ息をしながら涙目で十夜を睨んだ。
十夜はバツの悪そうな顔をしてそっぽを向く。
ムッとしてちょっと口を尖らせて……何か……
「十夜…拗ねてない?」
「…………。」