「……あたし、もっとがんばる。」
お祖父さんや十夜パパと別れた後、決意を込めて言うと十夜は苦笑しながらあたしの頭を優しく撫でてくれた。
「そんなに難しく考えるなよ。
今日はおまえの顔を皆に覚えて貰う為に来てもらったんだ。
おまえの事はみんなが既に認めてるんだぞ？」
あたしはちょっとうつむいて、十夜の服の袖をちょんと引く。
「だから、あたし、十夜の存在にあぐらをかきたくないの。
十夜があたしを選んだことに意味があったって…確かなモノだって思ってほしい……」
わかる…？って見上げたら、
十夜はとろけそうなほどの笑顔であたしを見つめてた。
「本当に………俺は、おまえを知れば知るほど好きなってしょうがねぇよ………。
気持ちの上限がわかんねぇ……」
そう言って、あたしをギュッと抱きしめる。
そんなの
あたしの方がそうだもん……。
言えないあたしは、代わりに…十夜の広い背中をぎゅうっと抱きしめた。
あたしの気持ち
わかってね……十夜。
