バタバタと廊下を走る音がして
「若様……!こちらにおいででしたか!
殿がお呼びです。
先ほど紅刃様と蒼刃様がお呼びに向かったのですが……」
「会いませんでしたか…?」とあたし達を呼びに来た人は不思議そうに聞いた。
えぇ…会いましたとも………。
会ったんですけどね…………?
お騒がせな可愛い双子を思い出し、思わず遠い目になった。
「あいつらぁ……っ!何の為に来やがったんだ………!」
十夜は怒りながらあたしの手をとり歩き出した。
そう言えば
「と、十夜…っ!トノって誰……!?」
聞き慣れない呼び名に困惑するあたしに十夜は
「俺の爺さん。」
サラリとそう言った。
じいさん…じいさん………!?
「そ…それって……」
「………??……ここの現当主。」
「…………!!?」
超…大物じゃんかぁ……………っ!!!