ひたすら歩いたような気がしたころ…遂に十夜の足が止まった。
「………!!」
そこは大きくて立派な家が立ち並ぶ真神家の敷地内で、もっとも大きなお屋敷だった。
「俺の家だ。ここが本邸になる」
笑顔の十夜に促され…恐る恐る巨大な門をくぐった。
真神家は一族の秘密を守る為もあって、親戚一同この町のような敷地でそれぞれの家族で家を持ち暮らしているらしい………。
なので当然、あの灰斗の実家もあるのだとか。
十夜はここで直系の血筋をひく正に大切な次代の当主…………!!
思った以上の凄まじさにあたしはひたすら圧倒されるばかりだった。