「…………。」



「…………。」



「会いたかった~~~っ!!」



しっぽが、見える………。



引きちぎれんばかりにぶんぶんふられる



しっぽが見えるよ……。(いや、実際には見えてないけど…)



萌花は彫刻かっ!?…ってくらい固まってしまってる。……無理もない………。



あたしがポカンとマヌケな顔で萌花を見ていたら、



ハッと我にかえった萌花は



綺麗に手入れされた手を大きく振りかぶり…………!



「………なに…っ、すんのよ!?

この…変態ーーっ!!!」



――――バッチーーンッ!!!



「いっ…てぇぇーーっ!!!」



萌花の見事なビンタが十夜の従兄弟に華麗にきまり



夕焼けに染まった校庭に悲痛な男の悲鳴が響き渡った………。