真神十夜は驚いたように目を見開いていた。
――――それから、
うそみたい………。
「…………っ!」
彼の…耳まで、赤い顔……………。
動揺したみたいにすぐにプイッとそっぽを向いてしまったけど………
あたしは高まる胸を抑えられなかった。
ほんとに
すごく
嬉しくて
ねぇ、そんなに、こんなあたしを好いてくれてるの………?
いつもの余裕綽々な顔も忘れちゃうくらいに…………?
どうしよう
どうしよう……っ
あたし、すごく、
嬉しいみたい………。
この時あたしは
今の彼の後ろ姿に手を伸ばす勇気はまだないけれど
あの大きな夜色の狼を…抱きしめたいって、思ってた―――……